
便利屋の開業に必要な資金
定年後の仕事や転職で便利屋を検討中の方もいるでしょう。
便利屋を開業するのに必要な資金ですが、これは進め方でかなり大きな差が出ます。
開業に必要な金額はおおよそ
数万円~1000万円
この差はいったい何なのか?
これは起業する人が何が必要なのかによります。
例えば便利屋を始めるのであれば車は必須です。
全く道具を必要としない仕事もありますが、そういった特殊な例は今は除外してご説明いたします。
ということで、便利屋に使えそうな軽トラやワンボックスカーを自己所有しているなら、そのまま流用できますが、車がなければ購入しなくてはなりません。
それだけで数十万はかかりますので、開業資金に差が出るというわけです。
便利屋開業にかかる費用の内訳
上で述べたように、開業する人に何が必要かで初期費用は変わってきますので、便利屋でお金がかかると考えられるものをピックアップしてみます。
店舗型で始める
必須ではありません
看板などを掲げて、大々的にやるなら店舗が必要です。
フランチャイズなどでは、この形式をとっているところもあります。
初期費用は跳ね上がります。
最初から集客もできて、従業員も雇える体制でない限り必要ないと言えるでしょう。
便利屋で使う車両
業務内容により必須
便利屋の業務はゴミにしろ引越しにしろ、荷物を運ぶことが多い業種です。
掃除だけしかしないにしても大量の掃除道具を積む必要があります。
問題なのは車種ですね。
基本的には軽自動車でいいのですが、軽トラでホロのないものは、お客様の荷物はもちろん、自分の掃除道具などの荷物も後部の荷台に置くことが多いので、雨の日に作業ができません。
ところが、ホロ付きやワンボックスタイプは大きな家具や高さや長さのあるものが積めないというデメリットもあります。
とりあえず始めたい、という人はまず普通の軽自動車でスタートし、必要な時だけレンタカーで済ませて、状況を見て購入するのもよいでしょう。
ただし、車を複数台持つことは車庫や税金などの維持費もかかることをお忘れなく。
便利屋で使う道具
必須です(業務内容による)
これは作業内容によりますね。
掃除をするなら掃除道具
庭作業をするなら植木ばさみなどの道具
というように様々ありますが、最低限揃えたら、いざ必要な時は
たいていの物はホームセンターで購入できますので
お客様のところに向かう前に買っていく、なんていうことも可能です。
また、今はアマゾンなどの通販でも特殊な工具や道具が購入できますので
依頼に対して即日対応ではない場合はどうにでもなるとも言えるでしょう。
便利屋の集客
必須です(一番重要と言ってもよい)
どんなにスキルを持っていても、お客さんがいなくては仕事になりません。
便利屋は昨今、レッドオーシャンと言われるほど数が増えています。
しかし現実は集客ができずに辞めていく人も少なくありません。
今や会社(便利屋)のホームページは必須ですし、便利屋のお客様は年齢層も高めなので、ビラやチラシも非常に効果があります。
それらを自分の手でどれくらいまでできるかで費用が変わってきます。
便利屋の集客については、あまりにも内容が深いので別ページでご確認ください。
便利屋の集客
便利屋のフランチャイズ
必須ではありません
これはフランチャイズがどういうサポートをおこなっているかでかなり変わりますが
基本的には加盟しなくてもスタートは可能です。
例えば職人さんをやっていた方などは何かのスキルが身についているでしょう。
便利屋のスキルは、ほとんどが実戦経験によるものです。
もちろんフランチャイズに加盟すれば作業講習などもあるでしょうが、掃除や荷物移動に関するものがほとんどのところが多いようです。
便利屋の仕事は幅が広すぎるので、数日間の講習ではすべてを教えることは不可能です。
スキルに関しては後程ご説明いたしますが、どちらかというと業務の流れと注意点を知ることが重要です。
実際に問い合わせが来たらどう対応し、どうやって料金をいただき、トラブルが起きた時はどうするのか?
税金などはどうするのか? そこまでやってくれるフランチャイズならば何も気にせずスタートはできますが、初期投資は大きくなると考えてください。
集客できないフランチャイズもある
上で書いたようなサポート面がしっかりしていても、お客様が来なければ投資額は回収できません。
フランチャイズに加盟したからと言って、毎日仕事があるとは限らないのです。
これも長くなりすぎるので詳細は集客の解説ページでご覧ください。
便利屋開業に必要なスキルと資格
まずズバッと言いますと、便利屋を開業するには
何の資格もいりません
便利屋の開業自体には別段資格はいりませんが、作業の内容により必要な資格は出てきます。
それでもなぜ資格はいらないかというと、必要な作業は
外部委託も可能だからです。
また、税金の関係などで開業届も必要になることもあるでしょう。
もちろん法人登記は必要ありません。
つまり、「便利屋です」といった時点で、あなたは便利屋なのです。

便利屋ですけど何か仕事ありますか?

コンビニでお弁当買ってきてくれたら
500円払うわ。
こんな状態でも、便利屋として仕事をしたことになるわけです。
あとは集客ができればよいわけで、屋号と電話さえあれば便利屋スタートです。
ただし、知識がないと資格なしで行うと違法になる作業もあるので注意してください。
便利屋が持っていたほうが良い資格
一般廃棄物収集運搬許可証
ゴミを収集するのに必要です。さらに事業ごみや産業廃棄物は全く違う扱いになりますので注意してください。
古物商許可証
お客様からものを買い取ったりする場合に必要です。リサイクル業務をやるなら必須とも言えます。
普通二種運転免許
お客様を車に乗せてお金をいただくなら必須になります。
「ちょっと乗っけていって」と言われたときには気を付けてください。
便利屋開業に必要なスキル
便利屋は扱う業務の種類が多すぎて、何のスキルがあればできるということはないですが、最低限このスキルがあれば集客もしやすく、稼ぎやすいというものだけをいくつかピックアップします。
一般的な清掃技術と徹底的な汚れ落とし
通常の部屋の片づけは、技術的には自分の部屋を掃除するのとさほど変わりません。
ただし、これには個人差がありますよね。
仕事として人の部屋を掃除する以上、自分の部屋と同じだとは考えないでください。
また、水回りはサビや水垢取りなど、しつこい汚れを落とす必要があるので慣れや技術が必要です。
荷物運び
こんなの誰でもできる、と思わないでください。
経験したことがある人はわかるでしょうが、重いものや大きなものを2人以上で持つ時などは未経験者が混ざると、とてつもなく非効率になります。
一人で持つ場合も、持ち上げ方や担ぎ方を知らないと荷物を壊す恐れや、大けがをすることもあります。
接客
これを外すわけにはいきませんね。
お客様への対応が悪ければ、問い合わせの電話の時点で仕事がなくなります。
とは言っても、そんなにかしこまった対応が必要なわけではなく、お客様を大切にする気持ちがあれば何とかなるでしょう。
そのほか専門職のスキル
ほかの業種で経験のある人で、特に生きるものは、エアコンの清掃、庭木の剪定や植木仕事などは依頼の多い種類になります。
あとは便利屋を続けていればスキルはどんどん上がっていくでしょう。
便利屋を始めるスキルを身につけるには
さて、これまで長々と説明しましたが、スキルはないけど開業の資金は安く抑えたい、という人へ最短のルートをご紹介します。
便利屋で働く
これはどんな商売でも同じですが、自分の身をもって成功してるところからノウハウを得るのが一番です。
つまり、便利屋さんに就職しましょう。
3か月~半年程度働けば、全体の流れと様々な種類の仕事が身につくでしょう。
お金をもらって学べるのですから最高ですね。
ただし、辞めて独立するときにはトラブルにならないように、きちんと筋を通しましょう。